こんにちは。街の外壁塗装やさん大阪平野店の有持です。
「最近、外壁がなんだかくすんで見える…」「屋根が気になるけど、高くてよく見えない…」そんなお気持ちで悩んでいるお客様、多いんですよ。
本日は八尾市太子堂のN様邸にて、外壁と屋根の現地調査を行いました。
外壁はALC(エーエルシー・軽量気泡コンクリートのパネル素材でできた外壁のこと)、屋根はモニエル瓦(セメントと砂を原料にして作られた洋風の重厚な屋根瓦のこと)の2階建て住宅です。
現地でドローンを使って屋根を上空から撮影し、外壁は目視と近接確認で詳しく調べさせていただきました。

こちらがN様邸の正面全景です。
2階建て・ALC外壁の住宅で、外壁はクリーム系のお色味。
遠目から見ると「まだきれいそう」と思われるかもしれませんが、近づいてみると気になる箇所がたくさん見えてきます。
この後、各部位を詳しくご紹介していきますね。

こちらはドローンで上空から撮影した屋根全景です。
交差点に面した角地に建つ住宅で、寄棟(よせむね:屋根の四方向すべてが傾斜している形状のこと)の屋根形状がよく分かります。
屋根全体にわたって苔・藻(こけ・も:湿気や汚れにより外壁・屋根の表面に生える緑や黒の生き物のこと)が付着していることも、上から見るとはっきり確認できました。
八尾市太子堂での現地調査について
現地調査では、外壁・屋根・付帯部(ふたいぶ:雨樋や軒天、サッシ周りなど外壁や屋根以外の部分のこと)のすべてを順番にチェックしていきます。
特にALC外壁は目地(パネルとパネルのつなぎ目部分のこと)に防水材が充填されており、この目地の劣化が雨漏りに直結しやすいという特徴があります。
また、モニエル瓦は塗膜(外壁や屋根の表面を保護するコーティングのこと)が剥がれてくると、瓦素地が吸水しやすくなり、苔・藻が繁殖しやすい状態になります。
今回の調査では「外壁と屋根をトータルで確認してほしい」というN様のご要望に応え、ドローンも活用しながら1棟まるごとチェックさせていただきました。

こちらは建物の側面を地上から見上げた写真です。
軒天(のきてん:屋根が外壁より出っ張っている部分の裏側のこと)の状態や、外壁のサッシ周辺の取り合い部分(外壁と窓枠がぶつかる部分のこと)が確認できます。
隣家との距離が近く、日当たりが制限される面では湿気がこもりやすいため、苔・カビが発生しやすい環境でもあります。
こういった立地の特性も、劣化の状況を判断する上で大切な情報なんですよね。
ALC外壁の劣化状況を確認
目地のひび割れと雨だれの痕

まず目に飛び込んできたのが、目地の交差部分に走るひび割れです。
ALC外壁はパネルとパネルのつなぎ目に、コーキング(外壁の目地やサッシ周りに充填するゴム状の防水材のこと)と呼ばれる防水材が入っています。
このコーキングが紫外線・雨・温度変化で年々硬くなり、ひび割れや破断が起きてしまうんですよ。
目地の交差点は応力(外力によって素材が受ける力のこと)が集中しやすく、特に傷みが出やすい箇所です。
このひび割れを放置すると、雨水が外壁内部に浸入してALCのパネルを内側から傷めてしまいます。
最悪の場合、内壁にまで水が回ってカビの原因になることもあります。
「見た目は少しひびが入っているだけ」と思っていても、雨が降るたびに水が染み込んでいるという状態になっていることがあるんです。

外壁面をアップで見た写真です。 窓のすぐ上、外壁の縦目地の部分にクラック(ひび割れのこと)が走っているのが分かります。 ピンクの円で囲まれている部分が今回確認されたひび割れ箇所です。
目地のクラックは1箇所だけではなく、建物の各面にわたって複数見られました。
ALC外壁は防水性能を塗膜とコーキングの両方で守っているため、この両方が傷んでいる状態では塗装の優先度が高くなります。 N様が「外壁が気になっている」とおっしゃっていたのも、こうした症状が積み重なっているからこそだと思います。

こちらは窓枠から外壁にかけての写真です。
窓枠の下から縦に黒いスジが走っているのが分かりますか。
これが「雨だれ」と呼ばれる汚染の痕で、雨水が窓枠の金属や汚れを巻き込みながら外壁を流れ落ちた跡です。
この雨だれが出てくる原因は、窓枠まわりのコーキングが劣化して防水ラインが切れていることにあります。
雨水が外壁と窓枠の隙間に入り込み、目地に沿って流れているんです。
見た目の汚れだけでなく、防水機能が失われているサインでもあります。
苔・カビと塗膜の傷み

こちらはALCパネルの目地の交差部を近くで撮影した写真です。
パネル表面が白っぽく粉をふいたような状態になっているのが分かります。これがチョーキング現象(外壁を手で触ると白い粉が手についてくる状態のことで、塗膜が紫外線で分解されているサイン)です。
チョーキングが出ているということは、塗料が本来の役割を果たせなくなっているということ。防水・汚れ付着防止・紫外線カットといった保護機能が低下していて、外壁が「無防備な状態」になっています。
このまま雨の季節を迎えると、外壁への水の染み込みがどんどん進んでしまうため、早めの塗装が必要です。

外壁とサッシ(窓枠の金属部分のこと)の取り合い部分(接続部分のこと)も確認しました。
写真中央の黒い金物の周辺に、緑色の苔・カビが広がっているのが分かりますね。金物のビス周りにも汚れが集中しており、ここから水が回り込んでいることが見て取れます。
この部分はコーキングによる防水処理が施されていますが、コーキングが劣化すると水が隙間から回り込んでカビが繁殖しやすくなります。塗装の前にコーキングの状態をきちんと確認し、必要であれば打ち替え(古いコーキングを全部撤去して新しく充填し直す方法のこと)を行うのがポイントです。
屋根の劣化状況を確認
モニエル瓦全体に苔・藻が付着

こちらはモニエル瓦の表面を足場から近くで撮影した写真です。
瓦全体に白い斑点状の苔・藻の付着が見られます。
モニエル瓦はセメント系素材でできているため、表面の塗膜が傷んでくると吸水しやすくなり、こうした苔・藻が繁殖しやすくなるんです。
また、モニエル瓦は塗装の際に注意が必要な素材でもあります。
表面にある「スラリー層(モニエル瓦特有の旧塗膜のこと)」という古い塗装の層が残っていると、上から塗料を塗っても密着せずに剥がれてきてしまいます。
高圧洗浄でスラリー層をしっかり除去してから塗装することが、モニエル瓦を長持ちさせる上で欠かせない工程です。
棟瓦と漆喰のひどい傷み

屋根の棟瓦(むねがわら:屋根の一番高い部分に並ぶ瓦のこと)の下部を近くで撮影すると、漆喰(しっくい:棟瓦を固定し、雨水の浸入を防ぐために詰められている白い粘土状の素材のこと)がはがれ、ボロボロになっているのが確認できました。
漆喰は棟瓦を固定するとともに、屋根の一番高い部分への雨水浸入を防ぐ重要な役割を担っています。
漆喰が劣化してはがれ落ちると、棟瓦がずれたり浮いたりするリスクが高まります。
棟瓦がずれると屋根内部に雨水が直接入り込み、下地の木材(野地板のこと)を腐らせてしまう危険性があります。
このまま放置すると、塗装だけでは対処できない大規模な補修が必要になる可能性もあります。

こちらは棟瓦同士が交差する接合部(かき合い部分のこと)を撮影した写真です。
棟瓦の継ぎ目に詰められた漆喰が黒ずみ、劣化が進んでいることが分かります。
この部分は屋根の中でも雨水が集まりやすい箇所で、漆喰の劣化が進むと隙間から水が入り込みやすくなります。
棟瓦まわりの漆喰の補修(なんばん漆喰の詰め直しなど)は、塗装工事と一緒に行うことで足場代を節約できる点でもお客様にとってメリットが大きい工事です。
今回の調査でもこの部分の補修を含めたご提案を検討しています。
調査で分かったこと・次回の予定
今回の現地調査で確認できた劣化の状況をまとめると、以下の通りです。
外壁については、ALC目地のコーキング劣化によるひび割れが複数箇所で確認されました。 チョーキング現象も出ており、塗膜の防水機能がほぼ失われている状態です。 窓枠からの雨だれ汚染も見られ、全面的なメンテナンスが必要な時期に来ています。
屋根については、モニエル瓦全体に苔・藻が広がっており、スラリー層の除去を含む丁寧な高圧洗浄が必要です。 棟瓦の漆喰のはがれ・浮きも確認されており、このままでは雨水の浸入リスクがあります。
次回は高圧洗浄とシーリングの増し打ち(既存のコーキングの上から新しいコーキングを重ねて充填する方法のこと)を行う予定です。
モニエル瓦のスラリー層を高圧洗浄でしっかり落としてから、外壁の目地には増し打ちで防水ラインを補強していきます。
引き続き工程の様子をこのブログでご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
外壁や屋根の状態でご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
お見積もり・現地調査は無料で承っております。
外壁・屋根のよくあるご質問
- ALC外壁とサイディング外壁の塗装、何が違いますか?
- ALC外壁(軽量気泡コンクリートのパネル外壁のこと)は、サイディング(薄い板状の外壁材のこと)と比べて素材が多孔質(小さな穴がたくさんある状態のこと)なため、塗料が吸い込まれやすいという特徴があります。 そのため、下塗り(塗装の一番最初に塗る、塗料を密着させるための層のこと)に高浸透タイプの材料を使って、素地にしっかりと塗料を吸わせることが重要です。 また、ALC外壁は目地(パネルのつなぎ目のこと)の防水処理が防水性能の要になりますので、コーキングの状態確認と補修が欠かせません。 サイディングと比べて工程数が多くなりやすいですが、しっかりと丁寧に施工することで長期にわたって外壁を保護できます。
- モニエル瓦の屋根は塗装した方がいいですか?
- モニエル瓦(セメントと砂を原料にした洋風の屋根瓦のこと)は、塗膜が劣化すると瓦素地が雨水を吸い込みやすくなり、苔・藻の繁殖や凍害(水が瓦に染み込んで凍り、瓦が割れてしまうこと)のリスクが高まります。 そのため、定期的な塗装メンテナンスで防水機能を維持することが大切です。 ただし、モニエル瓦の塗装には注意点があります。 表面に「スラリー層」と呼ばれる古い塗膜の層が残っていると、新しい塗料がうまく密着せず剥がれやすくなってしまいます。 施工前の高圧洗浄でスラリー層をしっかり除去した上で、モニエル瓦対応の下塗り材を使用することが長持ちさせるための大切なポイントです。
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記事内に記載されている金額は2026年05月30日時点での費用となります。
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