こんにちは。街の外壁塗装やさん大阪平野店の有持です。
12月に入っても職人たちは元気に現場を動かしています。
本日は八尾市太子堂のN様邸で、外壁塗装の工程をご紹介します。
ALC外壁(軽量気泡コンクリートパネルという、断熱性と耐火性に優れた外壁材のこと)の2階建て住宅で、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り仕上げを行いました。
「3回も塗るの?」と驚かれる方もいらっしゃいますが、それぞれの工程にちゃんと役割があるんですよ。
本日は工程の意味も合わせて、丁寧にお伝えしていきます。
八尾市太子堂N様邸の外壁について

こちらがN様邸の外壁です。中塗りが完了したタイミングで撮影したカットですが、外壁全体の雰囲気がよく伝わります。
ALC外壁は独特の凹凸テクスチャーが特徴で、パネルのつなぎ目(目地)が格子状に走っています。
断熱性・耐火性に優れた優秀な外壁材ですが、塗膜が劣化すると雨水を吸い込みやすくなるという弱点があります。
外壁塗装で定期的に防水性を補う必要があるため、今回のご依頼となりました。
足場が組まれ、ブルーの養生シートが外壁を保護しています。
近隣への塗料の飛散を防ぐためにも、養生はとても大切な準備工程なんですよ。
外壁塗装の第一歩・下塗り工程
塗装は必ず「下塗り→中塗り→上塗り」の3回塗りで行います。
まず最初の工程、下塗りから見ていきましょう。
下塗りは、仕上げ塗料(中塗り・上塗りで使う色付きの塗料のこと)を外壁にしっかり密着させるための接着剤のような役割を持つ工程です。
この工程を省いたり薄く塗ったりすると、仕上げ塗料が後からはがれてきてしまいます。
どんなに高品質な上塗り塗料を使っても、下塗りがしっかりしていなければ意味がないんですよね。
ALC外壁に砂骨ローラーで塗り込む

下塗り施工中のカットです。写真の左半分が未塗布の外壁、右半分が塗布済みというちょうど塗りかけの状態が分かります。
使っているのは砂骨ローラー(表面にスポンジ状の毛足がついた、塗料をたっぷり含ませて凹凸面に押し込むタイプのローラーのこと)です。
ALC外壁は表面に細かい凹凸があるため、一般的な短毛ローラーでは凹部まで塗料が届きません。
砂骨ローラーを使うことで、凹んだ部分にもしっかりと下塗り材を押し込むことができます。
この写真を見ていただくと、塗る前と塗った後で外壁の色がはっきりと違うのが分かりますよね。
白い下塗り材が外壁全面を均一に覆うことで、この後の中塗り・上塗りが効果を最大限に発揮できるようになります。

ローラーの先端を極限まで寄って撮影したカットです。
毛足の繊維に白い下塗り材がたっぷりと絡みついている様子が分かります。
この含み具合が均一な仕上がりを左右する大切なポイントで、職人はローラーへの塗料の含み量を常に確認しながら作業を進めています。
少なすぎると外壁に均一に届かず、多すぎると垂れてしまいます。
ALC外壁の凹凸の深さに合わせてローラーの圧力も調整しているんです。
こういった細かい判断の積み重ねが、最終的な仕上がりの美しさにつながっているんですよ。

下塗りが完了した状態のカットです。外壁全面に白い下塗り材が均一に入っています。
目地(パネルのつなぎ目)のラインも塗り潰さず、きれいに残っているのが分かりますか。
目地部分は外壁の動きに合わせて微妙に伸縮するため、ここに塗料が厚く乗りすぎると後でひび割れの原因になります。
職人がそのあたりも考慮しながら丁寧に仕上げています。
下塗りが完了したら、しっかりと乾燥時間を設けてから次の工程へ進みます。
乾燥が不十分なまま重ね塗りをすると塗膜の密着不良につながるため、この待ち時間もとても重要なんです。
色が入りはじめる中塗り工程

下塗りが乾いたら、次は中塗りです。ここからいよいよ仕上げの色(ベージュ系)が外壁に入ってきます。
中塗りは「仕上げ色の1回目」にあたる工程です。
上塗りだけでは塗膜が薄くなりがちなため、中塗りと上塗りの2回に分けることで適切な塗膜の厚みを確保します。
塗膜が薄いと紫外線・雨・温度変化による劣化が早まってしまうので、この重ね塗りの工程はとても重要です。
写真を見ると、ローラーが外壁の凹凸に沿って塗料を広げているのが分かります。
このとき、職人はムラが出ないようにローラーを縦・横と方向を変えながら丁寧に塗り広げています。

中塗りが完了した状態です。淡いベージュ系の色が外壁全面に均一に入りました。
下塗り完了時の白い状態と比べると、明らかに色味が変化しているのが分かりますよね。
ALC外壁の凹凸テクスチャーも生かされたまま、きれいに塗膜が乗っています。
ここから乾燥を挟んで、いよいよ最後の上塗りへと進みます。
中塗りの段階でも十分きれいに見えますが、上塗りを重ねることで塗膜の耐久性・防水性がさらに高まります。
「もう十分じゃないか」と思わず、最後まで丁寧に仕上げることが大切なんですよ。
仕上げの上塗りで完成へ

上塗り施工中のカットです。コーナー部(外壁の角の部分)を丁寧にローラーで塗り上げています。
今回使用した塗料はKFシェアルドSi(ケイエフ社製のシリコン系高耐久塗料のこと)です。
シリコン系塗料は耐候性・防汚性に優れており、一般的な外壁塗装でも広く採用されている信頼性の高い塗料です。
コーナー部は外壁面の中でも特に風雨にさらされやすく、塗膜の剥がれが起きやすい箇所です。
職人はこういった細部も手を抜かず、丁寧に仕上げています。
コーナーがきちんと塗れているかどうかが、長持ちする塗装かどうかを左右する重要なポイントなんです。

こちらは軒天(のきてん:屋根の出っ張りの裏側部分のこと)際の上塗り施工中の様子です。
壁の上部・軒天との境目は、ローラーが入りにくい難しい箇所のひとつです。
それでも手を抜かずにしっかりとローラーを押し当てて、塗りムラが出ないように仕上げています。
こういった「見えにくい部分」にも丁寧に塗料を入れることで、外壁全体の防水性が均一に保たれます。
どこか一箇所でも塗り残しや薄い部分があると、そこから雨水が侵入するリスクが生じてしまうんですよ。
ありがたいことに、こうした細部まで丁寧に仕上げる職人たちの姿勢が、長年お客様に信頼いただける理由だと感じています。
3回塗り完了・仕上がりを確認

上塗りが完了したクローズアップカットです。グレーがかったオフホワイト系の仕上がりカラーが、外壁の凹凸テクスチャーに沿って美しく入っています。
目地のラインも塗り潰されることなく、きれいに残っています。
目地の深さまでしっかりと塗料が入り込んでいるのが分かりますか。
窓サッシ横に残っている緑色の養生テープ(塗料が付いてはいけない箇所を保護するためのもの)も確認できます。
このテープを丁寧に施工しているからこそ、サッシや窓ガラスを汚さずに仕上げることができるんです。

外壁全体の仕上がりカットです。KFシェアルドSiの塗膜がしっかりと乗り、外壁面に均一な色が広がっています。
縦樋(たてとい:屋根の雨水を地面まで流すためのパイプのこと)の周りも丁寧に塗り込まれているのが分かります。
このような細い部材の周辺は養生が難しく、職人の技術と経験が試される箇所です。
3回塗りによる十分な塗膜厚を確保できたことで、今後10年程度は外壁を雨・紫外線・温度変化からしっかりと守ることができます。
今回の外壁塗装で、N様邸の外壁に新たな保護膜が完成しました。
次回は屋根塗装を行います
- ALC外壁の塗装で下塗りが特に重要と聞きましたが、どうしてですか?
- ALC(軽量気泡コンクリートパネル)はその名のとおり、内部に無数の気泡を含んだ多孔質な素材です。 表面に塗料を塗ると、塗料が気泡の中に吸い込まれてしまいやすいという特性があります。 下塗り材(シーラーやフィラーと呼ばれる専用の下地塗料のこと)を先に塗ることで、この吸い込みを抑えることができます。 下塗りがきちんとできていないと、仕上げの塗料がどんどん吸われてしまい、塗膜が薄くなったり密着が不十分になったりします。 ALC外壁に限らず、下塗りはすべての外壁塗装の基礎です。省略したり薄く塗ったりすると、数年で仕上げ塗装がはがれてくる原因になりますので、ご注意ください。
本日は外壁の下塗り・中塗り・上塗りの3工程を行いました。
3回塗りは「手間がかかる」ように見えて、実は長く外壁を守るための最も合理的な方法なんです。
次回はいよいよ屋根のモニエル瓦(コンクリート系の瓦で、定期的な塗装メンテナンスが必要な屋根材のこと)の塗装工程に入ります。
引き続き現場の様子をブログでお伝えしますので、ぜひご覧ください。
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