
荒川区南千住のアパートで実施した外壁塗装工事の様子をご紹介いたします。
工事のきっかけは「前回の塗装から年数が経過し、そろそろメンテナンスを検討したい」とのご相談をいただき、現地調査に伺ったことでした。
調査の結果、外壁全体に色褪せが見られ、軽度ながらチョーキング現象も確認されました。
また、塗料の艶も失われており、本来の低汚染性や撥水性といった機能が低下している状態でした。
外壁にはALCパネルが使用されていたため目地の状態も確認しましたが、ひび割れなどの不具合はなく、雨漏りにつながる心配は見受けられませんでした。
緊急性を要する深刻な劣化はありませんでしたが、塗料の性能低下が進んでいたため、この段階でのメンテナンスが望ましいと判断しました。
そのため外壁塗装工事をご提案し、ご検討いただいた結果、今回の工事をお任せいただくこととなりました。

荒川区南千住にアパートを所有されているお客様より、「前回のメンテナンスから年数が経過したため再度検討したい」とのご相談をいただき、現地調査にお伺いしました。
対象の建物は1996年に建築された木造2階建ての集合住宅で、築29年を迎えています。
お客様はこれまで約10年ごとに定期的なメンテナンスを実施されており、そのおかげで経年劣化の症状は見られるものの、雨漏りといった重大なトラブルはなく、建物全体としては良好な状態を維持していました。

外壁にはALCパネルが使用されています。
ALCパネルとは、珪石・セメント・生石灰・アルミ粉末などを主原料とし、高温高圧蒸気養生という独自の製法で作られた軽量気泡コンクリート建材です。
軽量でありながら強度や断熱性にも優れており、現代建築において欠かせない外壁材のひとつとなっています。
まずは外壁および付帯部の塗膜状態を確認しました。
前回のメンテナンスから約10年が経過していることもあり、外壁の塗膜には軽度の劣化が見受けられました。
一般的にシリコングレードの塗料は10~12年ほどの耐用年数とされているため、著しい劣化は発生していませんでしたが、経年による劣化の兆候は確認できました。
また、付帯部については外壁よりも塗膜の劣化が早く進む傾向があるため、外壁よりも劣化が進行している状態でした。
塗装における代表的な劣化症状の一つに「チョーキング現象」があります。
これは、塗料が劣化することで成分の一部が粉状になり、塗膜の表面に浮き出る現象です。
チョーキングが起きている箇所では、手で触れると白い粉が付着するため、触診によって劣化の有無を確認することが可能です。
ALC外壁は、規格寸法に加工されたALCパネルを組み合わせて構成されているため、外壁の継ぎ目(目地)が格子状にできるのが特徴です。
パネル表面がフラットな製品の場合、この格子状の目地が目立ちやすくなりますが、本建物のようにデザイン性のあるパネルを使用している場合は、目地が目立ちにくく外観が全体的にすっきりとした印象になります。
ただし、前述の通りALC外壁は継ぎ目が多いため、防水処理が劣化すると建材の隙間から雨水が浸入し、雨漏りの原因となる可能性があります。
ALCは水に弱い性質を持つ建材ですので、ジョイント部の劣化やパネルにひび割れが生じている場合には、早めの修繕対応が強く推奨されます。
調査結果をご報告したうえで外壁塗装工事をご提案し、ご検討の末に工事をお任せいただくこととなりました。
今回のお客様の外壁塗装工事は、税込2,150,000円で承っております。
なお、工事費用は施工範囲や使用する材料によって異なります。
詳細につきましては、ぜひ「街の外壁塗装やさん」までお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装工事の作業状況をご紹介いたします。
まず最初に行う作業は高圧洗浄です。
塗装前に高圧洗浄を行うことで、外壁に付着した汚れや、チョーキング現象により発生した粉をしっかり除去します。
汚れが残った状態で塗装を行うと、下地との密着性が十分に確保できず、塗膜の剥がれや膨れの原因となるため、塗装前の下処理は丁寧かつ確実に行うことが非常に重要です。
共用廊下の床面には長尺シートが使用されており、表面には汚れの堆積が目立っていました。
高圧洗浄では建物全体を洗浄するため、塗装範囲以外の汚れもまとめてきれいに落とすことができます。
塗装前には、ALCパネルの継ぎ目(目地)やサッシ周りからの雨漏りを防ぐため、シーリングの打ち増しを行います。
ALC外壁の雨漏りは目地から雨水が浸入するケースが多いため、塗装時のシーリング処理は欠かせません。
シーリング充填前の下処理の流れは以下の通りです。
まず、施工する目地の周囲をマスキングテープで養生し、目地周辺への汚染を防ぎます。
養生後は、下地とシーリングの接着性を高めるプライマーを目地に塗布し、約30分乾燥させることで下処理が完了します。
プライマーを塗らずにシーリングを充填することも可能ですが、接着力が低いため、時間の経過とともに剥がれやすくなってしまいます。

今回使用するシーリング材は、オート化学工業株式会社製の「オートンCP-1」です。
こちらはALC外壁専用のシーリング材で、優れた追従性を持ち、施工後の塗料との密着性も良好です。
さらにノンブリードタイプのため、塗装後に汚れが付着する心配もほとんどありません。
今回はシーリングの量が多いため、1成分形変成シリコーンのシーリング材を使用しました。
コーキングガンも使用する材料に応じて適切な機材を準備する必要があります。
シーリング材をコーキングガンで目地に充填した後は、仕上げ用のヘラで表面を整えます。
ヘラで押さえることで下地との密着性が高まり、シーリングが剥がれにくくなります。
また、表面が均一になることで美しい仕上がりとなります。
下塗り作業の様子をご紹介します。
塗装は合計で3工程あり、それぞれに異なる役割があります。
下塗りは、外壁と上塗り材の密着性を高める重要な工程のため、塗り残しがないよう外壁全体にしっかりと塗布します。
今回使用した「水性ソフトサーフSG」は微弾性の下塗り材で、既存塗膜の微細なひび割れをカバーしつつ、耐久性の高い保護膜を形成します。

仕上げ塗料には、下塗りと同じくエスケー化研製の「エスケープレミアムシリコン」を使用しました。
この塗料はシリコン塗料でありながら、ラジカル制御技術を採用しているため、従来のシリコン塗料よりも耐久性が向上しています。
また、価格は一般的なシリコン塗料と同等で、コストパフォーマンスにも優れています。
期待耐用年数は12~13年です。
仕上げの色は、既存外壁に近いRC-104をお選びいただきました。
中塗り作業の様子をご紹介します。
外壁には多くの溝があるため、ローラーだけでは細部まで塗りきれない可能性があります。
そのため、まず刷毛で溝の周囲を丁寧に塗装した後、ローラーで外壁全体を均一に塗り上げました。
塗り残しがあると仕上がりにムラが生じる原因となるため、細部まで丁寧に塗布することが重要です。

上塗り作業の様子をご紹介します。
上塗りでは、中塗りと同じ塗料を使用し、仕上げとして重ね塗りを行います。
二度塗りすることで塗りムラを防ぎ、より美しい仕上がりになるだけでなく、塗膜に厚みが増すため耐久性も向上します。
付帯部塗装の作業状況をご紹介します。
塗装前には、下地処理として塗装面の目粗しを行いました。
目粗しをすることで下地に細かい凹凸が生じ、塗料の密着性が向上します。
なお、下地の種類によっては目粗しが不要な場合もあるため、工程は下地に応じて異なります。

付帯部の塗装には、エスケー化研製の「クリーンマイルドウレタン」を使用しました。
クリーンマイルドウレタンは弱溶剤型の塗料で、シンナーで希釈して使用するタイプです。
水性塗料に比べやや臭いはありますが、密着性が高く、さまざまな下地に対応可能です。
期待耐用年数はおよそ10~12年とされています。
付帯部の塗装も外壁塗装と同様に、仕上げ塗料を重ね塗りして仕上げます。作業の際には、すでに塗装が完了している外壁面に塗料が飛び散らないよう、十分な注意が必要です。

外壁塗装および付帯部塗装が無事に完了しました。
工事完了後には、お客様にお立ち会いいただき、仕上がりのご確認を行いました。
問題がないことを確認した時点で、工事完了となります。
今回のお客様の工事には、7年間の施工保証を付帯しております。
初回点検は施工から1年後に実施し、その後は隔年で点検にお伺いし、外壁の状態を確認いたしますので、施工後も安心してお任せいただけます。
記事内に記載されている金額は2025年10月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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