
「以前に雨漏りがあったため補修をご検討中」とのご依頼をきっかけに、中野区のH様邸にて外壁塗装工事、屋根補修、および屋根塗装工事を承らせていただきました。
使用材料
水系ファインコートシリコン(キクスイ)、一液ファインウレタンU100,ファインSi(日本ペイント)
雨漏りは現在は止まっていますが、
過去には天井と壁のつなぎ目あたりから漏れていたようです。かなり前のことのようで、痕跡から正確な時期を特定するのは難しい状態でした。
該当箇所の外部は下屋根にあたります。壁と屋根の取り合い部分には大きな亀裂の跡(クラック)があり、コーキングで補修された跡も見られます。しかし、この部分からの浸水の影響も考えられます。
さらに、コーキングは亀裂に十分に摺り込まれているようには見えず、まだ不安要素として残っています。
その他、雨漏りの原因となり得る箇所についても確認いたしました。下屋根の瓦棒の桟部分では、トタンが腐食により穴が開いている箇所が見受けられます。
また、外壁との取り合い部分においても、コーキングが厚く塗り固められている箇所があり、注意が必要なポイントとなっています。
調査の内容をもとに、ご報告と修繕方針に基づいた工事のご提案をさせていただきました。お客様には分かりにくい場合の多い亀裂(クラック)の種類についても、可能な限り資料や写真を用いて、分かりやすくご説明するよう心がけております。
本工事においては、亀裂の改修を主なテーマとして位置付け、可能な限り痕跡の修復も併せて行うことをご提案させていただきました。
作業に先立ち、
まず足場の架設工事を行いました。近隣への飛散防止のため、メッシュシートも十分に張り巡らせ、安全かつ万全の準備を整えております。
足場の架設とメッシュシートによる養生が完了した後は、塗装を行う箇所に対して洗浄作業を行います。高圧洗浄水を用いて、外壁や軒天、雨樋などに付着している汚れや、剥がれかけている古い塗装の膜をしっかりと洗い流します。
家屋だけでなく、周囲の塀についても洗浄を行います。
洗浄後は見違えるほどきれいになります。
今回の外壁塗装工事の主であるクラック補修を行います。本工事において最も手間のかかる工程であり、ここを丁寧に実施しなければ、工事の効果を十分に得ることはできません。
まず、既存の
コーキングを可能な限り剥がし、グラインダーを用いてVカット加工を施します。
Vカット加工を行った部分は、きれいに清掃した後にプライマーを塗布します。プライマーを塗ることで、次の工程で使用する樹脂モルタルの密着性を高める役割があります。
Vカットした部分には、
コテを用いて樹脂モルタルをしっかりと充填し、表面を均すように丁寧に摺り込みます。作業後は、ほぼ平らに整えた状態となります。
建物の各所に見られるクラックに対しても、同様にVカット処理を施していきます。これにより、クラック補修跡をできるだけ目立たなくするための工程に進むことができます。
先ほど樹脂モルタルを摺り込み、平滑に整えた部分も、そのままでは既存の壁の模様と一致しないため、直接塗装を行うと補修跡が目立ってしまいます。
そこで、写真のように
元の模様に近づけるため、下塗り材を吹き付けて模様を付けていく作業を行います。この工程を「パターン付け」と呼んでおります。
ただ下塗り材を吹き付けるだけでは、凹凸に差が生じてしまいます。
そのため、
ローラーを用いて他の面と違和感が出ないように細かく調整を行います。この工程により、下地処理にはかなりの手間と時間がかかっております。
ここまでの工程が完了し、ようやく塗装作業の第一段階である『下塗り』、ソフトリカバリーの塗布工程に入ることができます。
下塗りである『ソフトリカバリー』の塗布が完了した後は、中塗りおよび上塗りの二回の塗装工程を経て仕上げを行います。下塗りのソフトリカバリーも白色であり、今回お客様にお選びいただいた仕上げ塗料である水系ファインコートシリコンの色も白色のため、写真では差がわかりにくくなっております。
しかしご安心ください。塗装する面を明確に区分して作業を行っており、『この部分は中塗りしか行っていない』といったことはございません。
既存のトタン屋根に対する塗装作業を行います。
事前に高圧洗浄で汚れをしっかりと洗い流しており、その後、目荒らし(ケレン)を施して下塗りの錆止めを丁寧に塗布していきます。
下塗りとして錆止めを塗布した後は、中塗りおよび上塗りの二回の塗装工程を経て仕上げてまいります。屋根カバー工事も同時に行っているため、仕上げ塗料の色は屋根カバーの色に合わせており、ニットコウの製品から選定いたしました。
軒天の塗装においては、軒天専用塗料ともいえる『ビルディック』を使用し、二回以上の塗装工程を経て丁寧に仕上げてまいります。
塗装作業の中でも特に手間がかかるのが木部の塗装です。
今回のお客様宅の木部、特に破風板はかなり劣化が進んでおりました。
そのため、
ケレン作業も念入りに、十分な手間をかけて行っております。
ケレン作業を終えた後、
下塗りとして木部専用の『ファインウレタンU100』を塗布します。
仕上げには『ファインSi』を使用しており、光沢のある美しい仕上がりとするために、合計で四回の塗装工程を丁寧に行いました。

雨樋の塗装も、まず目荒らしを行った上で丁寧に作業を進めております。
雨戸や戸袋についても、表面の汚れや錆をケレン作業で丁寧に除去した後、必要に応じて錆止めを下塗りとして塗布いたします。
今回のお客様宅の雨戸には若干の錆が見られましたので、下塗りとして錆止めを施しております。

雨戸の塗装は、仕上がりの美しさを考慮して、ほとんどの場合吹付けで行います。作業にあたっては、周囲への塗料の飛散に十分注意を払いながら施工しております。
今回はお客様のご要望により、
玄関ドアの塗装も行いました。施工工程は他の箇所と大きく変わりませんが、仕上がりが特に重要視される部分であるため、見ている方は緊張されることもあります。
しかし、弊社の熟練したスタッフは落ち着いて、丁寧に作業を進めております。
雨樋や木部などの付帯部についても、統一感を持たせるため色をこげ茶にしております。
仕上がりの印象はいかがでしょうか。

塗装工事も無事に終え、完工になりました。弊社ではお客様にまず、工事が終了した建物の仕上がりを確認していただき、引き渡しとなります。
今回もお客様に喜んでいただき、スタッフ一同も嬉しく思います。
塗装工事のご相談はいつでも「街の外壁塗装やさん」にお問い合わせくださいませ。
記事内に記載されている金額は2025年10月06日時点での費用となります。
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