白色の外壁は、高級感・美しさが感じられて爽やかさ・明るい印象を与えるカラーです。
しかし、汚損が目立ってしまうといった欠点もあります。外壁を白色へ塗り変えることを検討しているけど、汚損が目立つことを心配されている方や、すでに白い外壁をご使用されている中で汚損を気にされている方も多いと思われます。
また、白い外壁は綺麗な印象を受ける一方でシンプルすぎてつまらないとお思いの方もおられるでしょう。
今回は、そうしたお悩みを解決するため、外壁のカラーを白(ホワイト)に塗り替えた際の注意するポイントや白い外壁のメリット、きれいに保つ為のポイントをご紹介いたします。
まずは、白系の塗料で外壁塗装を行う際に注意するポイントと併せて、塗料のご紹介をさせて頂きます。
白い外壁は汚損しやすい?
皆さんご存知の通り、白い外壁は汚損が目立ちます。
食事の際に、白いお洋服に汚れが跳ねてしまいますと非常に目立ってしまうため、気になってしまうことでしょう。
しかし、どのような色にも染まってしまうような特徴を持つからこそ美しさ・綺麗さを感じるといった考え方も出来ます。
また、汚れにくい塗料を使用することでそうした特徴をカバーすることも出来ます。続いて、汚れに強い塗料の種類をご紹介します。
低汚染塗料とは、外壁についた汚れが雨によって洗い流されるセルフクリーニング機能を備えた塗料や、防汚性に優れたセラミック成分を含んだ塗料などのことを指します。外壁塗装に白色の塗料をご検討される際には、こうした汚れに強い低汚染塗料を選ぶことが重要です。
塗料のご紹介
高密度塗膜を持つクリーンマイルドは、汚損が定着しにくいという特徴があります。
表面に凹凸が存在すれば、どんな物でも汚れが溜まりやすくなります。一方、表面が滑らかでフラットな場合、汚れは容易に取り除ける傾向にあります。
同様に塗膜成分の密度が高いほど隙間が少なくなるため、汚れが侵入する余地が減少します。クリーンマイルドは密度の高い塗料であり汚れの付着が少なく、特に白で塗装する際に非常に適しています。
また、この塗料は親水性が高い特性を持っており、付着した汚れが雨水によって効果的に流される傾向があります。その上、比較的手頃な価格でありながら、さまざまな下地に対応できるため、おすすめできる塗料です。
ナノコンポジットは、ナノテクノロジーを利用して綿密な塗膜を形成し、汚損が定着しにくくなる特徴があります。
従来、エマルジョン樹脂塗料は、樹脂の粒子が通常400〜500nmほどの大きさでした。一方で、ナノコンポジットシリーズのアクリルシリコン樹脂は、わずか50〜60nmという、従来の10分の1程度の大きさです。大きな隙間がある場合、汚れはしみ込みやすくなりますが、隙間が少ない配置では汚れが寄せ付けられず、清潔な状態を維持できるのです。
さらに、ナノコンポジット塗膜はガラスに似た性質を備えています。このため、仮に汚れが付着していたとしても、雨水が塗膜の表面にかかると、汚れは浮き上がって流れ落ちる仕組みとなっています。つまり、自然に降る雨水を利用して、汚れを自動的に流すことが出来ます。
近年の塗料メーカーが開発する塗料の進化は非常に著しく、さまざまな用途に向けて高性能な塗料が多く市場に存在します。もし外壁を白く塗装することをご検討されている場合、上記にご紹介させて頂いた低汚染性の塗料を採用することで、美しい状態を保ちつつ長期間にわたってご使用いただけるでしょう。外壁を白色に塗装されることをご検討中の方がおられましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装を行う際には、塗料の艶の有無、または3分艶・5分艶などの中間的な選択肢がある塗料も存在します。
もし白く塗り替える場合、おすすめな選択肢は「艶あり」です。
外壁に艶を持たせることで表面が滑らかになり、水はけも向上します。このため、汚れがつきにくく、コケやカビの発生も抑えられるという利点があります。
しかし、外壁の艶は長い間持続するわけではありません。塗装を施してから3年程度経過しますと徐々に色あせが進行します。次回の塗装メンテナンスが必要とされる目安は、約10〜15年後であり、その時には輝きは無くなっていると思われます。
艶ありの仕上げをご検討されているお客様がご心配されるのが、仕上がった時点でチープに見えたり、派手な仕上がりになることで近隣の方への印象が悪くなってしまうのではないかという点です。しかし、特に濃い色を選ぶ場合を除いて、外壁を白く塗り替える際にはあまりに気ならず、実際には汚れが目立つ方が困ってしまうと思われます。外壁を白く塗り替える場合、耐久性を考えて艶ありを選び、美しい状態を長く保たれることをおすすめいたします。
こうした表面に凹凸のあるモルタル壁や窯業系サイディングは、汚れがたまりやすい特性があります。
もし外壁を白色に変えることを検討している場合は、外壁の素材やデザインに良くご検討された上で適切かどうかを判断することが必要です。
白い外壁はシンプルすぎて無個性?
白い外壁は爽やかで明るい印象を与えますが、反対に個性が薄くて魅力に欠け、ありきたりで面白味に欠けると感じる方もいらっしゃいます。
確かに昔から屋根は暗めの色合いで壁を白い色調にする事が一般的でした。このイメージが根強いことで明るい白を希望する方でも、個性感を大切にする方に無個性だと感じられてしまうでしょう。
それでは、少しでも個性を出したい場合、どのようなアプローチが考えられるでしょうか。
曇りのない真っ白な外壁も美しいですが、わずかな色味が加わった白色も魅力的で、お洒落な雰囲気を演出できます。
たとえば、ナチュラルホワイト系統では、白からアイボリーまでの範囲で、クールホワイト系統なら少し青みを帯びた色で、清潔感を表現することができます。
ウォームホワイト系統なら、温かみのある黄色やオレンジ、そして赤みのある暖色系の色合いを薄く演出できます。
他にも、淡いグレーの色味なども、個性を引き立てる素敵な色です。
もしもツートンカラーを希望される場合は、白色をどの様な系統色にするかも重要なポイントとなってきます。
※参考:エスケー化研・外壁用標準色(マンセル値)
外壁工事を白一色で統一してしまうのがつまらないと感じる方には、ツートンカラーや軒天・幕板・雨樋などにアクセントカラーを取り入れて、建物全体に個性を演出する方法が考えられます。白をベースカラーにした場合に適したカラーコンビネーションもご紹介いたします。
白&黒
反対色である白と黒は、お互いの色を引き立てる効果があり、昔から良く使用されている組み合わせです。 軒天や幕板に黒を取り入れることで、くっきりと引き締まった印象を演出することが可能です。もし軒天と幕板に黒を取り入れるのであれば、雨樋も同時に塗装・交換することで、全体の美しさが一層際立つことでしょう。
また、黒をアクセントとして使い、ストライプのように塗り分けることでもお洒落な景観となります。
外壁の目地からの雨漏りが発生したことで、この機会に外壁の修復と屋根・外壁塗装をご検討しているとの事です。クリーム色系の外壁を真っ白に塗装させて頂き、屋根と基礎部分を黒で仕上げました。雨樋も黒く塗ることで、これまでよりもシックな雰囲気が漂い、よりメリハリのある印象となりました。
白&グレー
モノトーン系のカラーリングであれば、グレーもお洒落でおすすめな選択肢です。黒のようなはっきりとしたメリハリがお好みでない場合、黒と比較して控えめなグレーが適切かもしれません。グレーなら広いエリアをツートンカラーで仕上げても違和感なく調和しますし、濃いグレーと薄いグレーのどちらを選ぶかによってもイメージが変化します。
外壁に繁殖した苔や付着した汚れにお困りのお客様よりご相談をいただきました。使用した塗料はラジカル制御型塗料である「パーフェクトトップ」です。この塗料は紫外線に強く、劣化が抑えられる特徴があります。従来よりも明るめの白色を選んだことで、ベランダ部分のグレーが一層際立つようになりました。
白&ブラウン
ブラウンの色調はトーンによりその印象を変動しますが、モノトーンよりも穏やかで暖かみのある色合いです。ナチュラルな配色との組み合わせでは、非常に調和します。温和で穏やかな配色を好む方には、ぜひおすすめです。 木目・レンガ調のサイディングや、玄関ドアとも非常に相性が良いです。
玄関周辺のレンガ風サイディングを活かしつつ、外壁を真っ白な色で塗り替え、さらに付帯部分をダークトーンのカラーで塗装する事で引き締めました。塗装前のベージュ・ブラウンを調和させた配色もお客様のこだわりでしたが、新たな配色によって玄関周りが引き立つようになり、お客様に大変ご満足いただけました。
白&ベージュ
ベージュ系の色は、非常に使い勝手がよく、どんな配色にも違和感なく調和します。白を基調としながらも、適度なアクセントを加えたい方や、明るくて優しい印象を演出したい方にとって、ベージュは素晴らしい選択肢と言えるでしょう。
塗装前の状態もベージュ・ホワイト系の組み合わせでしたが、築20年経過している事もあり、建物の経年劣化による黒ずみが目立つようになっていました。カラーシミュレーションによって複数のカラーバリエーションをご提案させて頂きましたが、最終的にはこれまでとあまり変わらないカラーを採用頂きました。ただし、白色部分をより明るくする一方、幕板にはダークカラーを取り入れることで全体の印象が変化しました。
付帯部分を白とは異なる色で塗装する事も個性を演出し、建物全体の白色を際立たせる効果に期待できます。同時に、アクセントカラーが強調されることで、印象的な建物になります。
ツートン・アクセントの配色を検討される際のポイント
外壁塗装の色分けの基本原則は、以下の通りです。
白色が基調となっている場合、白色が基本のベースカラーとなります。ベースカラーの次に、広い面積を持つ部分はアソートカラーと呼び、屋根や付帯部分などに取り入れる差し色がアクセントカラーです。
基本となる配色には、上記の3つの種類が存在します。
ベースカラーとアソートカラーの塗分けについて考えてみましょう。良く使用される手法では、1階と2階を異なる色で仕上げる方法があります。また、ベランダやバルコニーなどの外壁が突き出た部分だけをアソートカラーで塗る方法もあります。
建物の構造を考慮しつつ、色の使い分けが出来る為、自然ながら効果的なツートンカラーの外観を実現できます。
続いて、1階と2階の窓を囲む範囲に、縦のストライプに塗り分けを行うデザインです。下から上まで、まっすぐなラインでストライプが広がっていくので、シャープで洗練された印象の仕上がりになります。
アクセントカラーは、主に屋根の色や玄関ドアの色、そして付帯部分の色といった要素であり、役割的にはある種脇役と言えるでしょう。
基本的には、ベースカラーが全体の60%を占め、アソートカラーが30%、そしてアクセントカラーが最後の10%となるよう配分します。この配分によって美しく統一感のある外観となります。
しかしながら、外壁の仕上げによってはこの配分を維持することが難しい場合もあり、塗り分けがうまく行えないケースが出てくることもあります。お気軽にご相談ください。
白い外壁は太陽光を反射し、明るく輝いている印象があります。
パッと見たときに白は最も明るく見える色合いです。それに加えて白は膨張色である為、住宅を実際よりも大きく見せる効果も持ち、こうした目の錯覚も活用できます。
白は和風の建物であっても洋風の建物であっても、あらゆるタイプの建物と相性が抜群です。どのようなスタイルにも違和感なく馴染む色と言えるでしょう。
白色は、様々な色と調和しやすい基本的な色です。また、爽やかで明るい白は、見る人に悪い印象を与えることが少ないと思われます。つまり、白を基調とすることは、色の組み合わせや周囲の景観、家の印象を考えた時に間違いないありません。そのため、どの時代においても人気のある色であり、白色の外壁色を採用されるお住まいも多いです。
白い外壁は魅力的ですが塗り替えた後、汚れの付着を最小限に抑えそれを保持していくことが課題となるでしょう。
植物などで日陰にならないようにする
お住まい周囲の草木や雑草が伸びたまま放置されていますと、その周辺は日当たりが悪くなり湿気がたまりやすい状態となります。
草木や雑草はお住まい周囲の風通しを阻害し、空気の循環を邪魔してしまいます。そのため、湿度が高まりカビやコケが発生して外壁の汚損へと繋がります。
草や雑草が過度に伸びたままにしないように対策を講じましょう。適切に日光を取り込み、風通しの良い環境を維持することが大切です。
泥はね・藻の付着の原因となる地面の土や植物
建物の周辺がコンクリート舗装の犬走りではなく、土である場合は水分が溜まりやすく、土のぬかるみや藻などが外壁に付着してしまう可能性が高くなります。水はけの良い環境を作るために、砂利を敷くなどの対策を検討しましょう。
清掃メンテナンスを定期的に実施
美しい白い外壁を維持する為には、定期的な清掃も大切です。
ただし、ご自身で清掃される際には、2階の外壁など手の届かない箇所は危険ですので、無理をしない様にしましょう。手の届く範囲で安全に清掃できる箇所のみ、刺激の少ない中性洗剤などを用いて柔らかいスポンジで優しく洗浄しましょう。
また、家庭用の高圧洗浄機を使用しての洗浄は外壁に施された塗膜の劣化・損傷を招く可能性があるため、おすすめできません。
塗膜を損傷させない様に丁寧に清掃するか、専門業者にご相談いただくことをお勧めします。
外壁の塗り替えをご検討される際には、特にお色の選択に悩まれる方が非常に多いです。清潔感あふれる白い外壁に憧れる方やとりあえず王道の白を選択される方、どちらのお考えの方も共通して気にされるのが汚れの目立ちやすさです。
実際、白は汚れが目立つ色です。しかしながら、近年では高性能な塗料が数多く市場に存在しておりますので、可能な限り白い外壁を美しく長く保ちたいとお考えの方は、お気軽にご相談下さい。
同じ白い外壁であっても、色の組み合わせ次第で印象は大きく変わり、ご自宅の雰囲気や形状にマッチした配色もございます。
私達、街の外壁塗装やさんは外壁塗装の施工実績を豊富にもっており、その経験・知識からカラー・塗料の種類のご提案をさせて頂きます。
外壁の塗装メンテナンス・お色選びでお悩みの方がおられましたら、ぜひご相談下さい。点検からお見積りの作成まで無料にて承っております。
お洒落な色選びのポイントや白い外壁の魅力をご紹介!まとめ
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白は汚損が目立つ特徴があります。その為、塗料には低汚染塗料を使用されることをおすすめいたします
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艶あり塗料を採用する事で、白い外壁を汚れにくくすることが可能です。
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汚れの溜まりやすさは、外壁の表面の状態も関係します。凹凸が多い材料には、注意が必要です。
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白色はシンプルすぎて、もっと個性を出したいとお考えの方は、色味のある白を検討してみましょう
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白はどんなどのような色ともマッチする為、ツートンカラー・アクセントカラーもご検討ください
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白い外壁の美しい状態を長持ちさせるためには、周辺に植物が生い茂る・湿度が高い状態とならない様にしましょう
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外壁清掃を行う場合、塗膜を傷つけない様にブラシなどで優しく清掃する事が大切です。ただし、高い場所は無理せずに専門業者へ依頼しましょう